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懲戒解雇後の再就職は可能?データと実例で見る人生終了ではない理由

懲戒解雇後の再就職は可能?データと実例で見る人生終了ではない理由 退職手続き
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突然の懲戒解雇を受け、再就職ができるのか不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

インターネット上で「懲戒解雇 再就職」と検索してみると、「人生終了」「再就職できない」「ばれるのでは」といった厳しい言葉が目立ち、さらに心配になる方もいらっしゃるでしょう。

しかし、懲戒解雇後でも再就職に成功した例は存在します。それは単なる励ましではなく、公的な調査データや実際の体験談から読み取れることです。

本記事では、懲戒解雇が再就職に与える影響や、採用時にどのように伝わるのかを解説しています。

さらに、「再就職は可能」といえる根拠となるデータや、実際に懲戒解雇から再就職を成功させた方の体験談もご紹介しています。

あつ
あつ

不安な気持ちでいっぱいかと思いますが、具体的な解決策を一緒に探していきましょう!

懲戒解雇とは何かと再就職への影響

まず、懲戒解雇とはどのようなものか、その特徴と再就職への影響について解説します。

懲戒解雇はその会社のルールに対する重大な違反行為に対する最も重い処分であり、通常の自己都合退職や解雇とは大きく異なります。

懲戒解雇の概要と他の解雇との違い

懲戒解雇は、無断欠勤や横領など企業の就業規則に重大に反する行為があった場合に下される厳しい処分です。

主な理由処分目的退職金雇用保険の扱い再就職時の印象
懲戒解雇横領・長期無断欠勤・重大なハラスメントなど本人の重大な非行本人への制裁不支給または減額されることが多い「重責解雇」に該当すると給付制限3か月最も不利になりやすい
普通解雇能力不足・勤怠不良・傷病など契約の継続が難しい事情労働契約の解除原則として支給会社都合退職(給付制限なし)理由次第
整理解雇業績悪化・事業縮小など会社側の経営上の都合人員整理支給(上乗せもあり)会社都合退職(給付制限なし)不利になりにくい
自己都合退職転職・結婚・介護など本人の意思による退職原則として支給給付制限1か月(原則)不利になりにくい

会社によっては、就業規則に「無断欠勤が14日間に及んだ場合は懲戒解雇」と定めている企業もあります(*¹)。

このように、懲戒解雇は単なる能力不足や業績不振とは区別され、本人の行為が直接の原因となります。

普通解雇や整理解雇との大きな違いは、「制裁」としての性格が強いことです。退職金の不支給や会社都合退職扱いにならないなど、金銭面や手続面での不利益も生じやすいのが特徴です。

ただし、就業規則に書いてあれば必ず懲戒解雇が有効になる、というわけではありません。先ほどの無断欠勤の例についても、福井県労働委員会は「ただ単に『14日間』という規定の日数が経過した事実をもって、解雇しても問題ないとは考えないほうが良い」「慎重に扱わないと『懲戒権の濫用』だとされかねない」と注意を促しています(*¹)。

懲戒解雇が再就職に与える不利益

懲戒解雇は、再就職活動においても一定の影響を及ぼします。採用する側から見れば、

採用担当者
採用担当者

また同じような問題を起こすのでは?

と警戒されるケースが多くなります。

特に、履歴書や面接で懲戒解雇の事実を問われると、説明を求められる場面も出てくるでしょう。

実際、後述する体験談ではいずれも20〜30社以上の不採用を経験しており、普通に退職した場合よりも新たな職を見つけるまで時間がかかる可能性は高いでしょう。

一方で、懲戒解雇を経験しながらも再就職に成功している人も存在します。理由や背景を丁寧に説明できれば、採用側の理解を得ることも不可能ではありません。

年齢や職種による再就職の難易度の違い

40代・50代と年齢が上がるほど、企業は即戦力性や人物面の信頼性をより重視するようになるため、懲戒解雇後の再就職はさらに難しくなると考えられます。

一方で、業界や職種によっては過去の処分にこだわらない企業もあります。特に人手不足の分野や新規開拓を重視する職場では、再チャレンジの機会を得られる可能性があるでしょう。

あつ
あつ

自分の経験やスキルを活かせる分野を見極めることが、再就職成功のカギとなります。

データで見る「懲戒解雇後でも再就職できる」根拠

「再就職できた人もいる」と言われても、それが本当に一般的なことなのか、ごく一部の例外なのか、気になる方も多いでしょう。

結論からお伝えすると、「懲戒解雇された人のうち何%が再就職できたか」を直接示す統計は存在しません。厚生労働省の調査区分の離職理由は「解雇」までで、懲戒解雇は別集計されていないためです。

しかし、公的な調査データを組み合わせると、懲戒解雇後の再就職が決して珍しいことではないと分かります。ここでは、「懲戒解雇後でも再就職できる」といえる根拠となるデータを2つご紹介します。

懲戒解雇は「珍しい処分」ではない

まず知っておくべき事実として挙げられるのは、「懲戒解雇を受けている人は意外と多い」ということです。

労働政策研究・研修機構(JILPT)が常用労働者50人以上の民間企業を対象に実施し、約6,000社から回答を得た調査によると、直近5年間に「懲戒解雇」を実施したことがある企業は13.2%にのぼります(2012年10月調査*²)。

つまり、一定規模以上の企業に限れば、約8社に1社が5年以内に誰かを懲戒解雇している計算です。

1社が複数名を処分しているケースもあることを考えると、懲戒解雇を受けた人の数は決して少数ではありません。

もし懲戒解雇された人が本当に「二度と働けない」のであれば、これだけの人数が労働市場から永久に退場していることになりますが、そのような現象は起きていません。

懲戒解雇を経験した人の多くは、時間はかかっても、どこかの職場で再び働いていると推測されます。

前科がある人でも約2,000人が正規ルートで雇われている

懲戒解雇よりもはるかに再就職が難しいのは、刑務所を出所した人や執行猶予中の方です。

犯罪歴は懲戒解雇歴と違って刑の記録として残り、面接で聞かれれば答えざるを得ません。それでも、こうした人たちを雇っている会社(協力雇用主)は全国に存在します。

協力雇用主とは?法務省が運営している制度の1つです。犯罪歴のある人を受け入れると宣言して保護観察所に登録した民間企業のことで、登録数は全国で約2万5,000社にのぼります(*³)。

法務省の集計によると、実際に刑務所出所者等を雇用している協力雇用主は2019年10月1日時点で1,556社、2020年10月1日時点で1,391社でした。

協力雇用主に雇用されている出所者等の人数は、2020年10月1日時点で1,959人でした(*⁴)。前科があり服役歴まである人でも、この制度を通じて約2,000人が実際に会社で働いているということです。

うさまる
うさまる

制度を使わず自力で就職した人もいるだろうから、実際の人数はもう少し多いだろうね。

犯罪歴という重い経歴を持つ人が再就職できるなら、それより軽い懲戒解雇の経歴を持つ方でも「再就職できる」と考えるのが自然です。

ブログや口コミでみる「実際に再就職できた方」の事例

数字だけでなく、実際に懲戒解雇を経て再就職した人の体験も公開されています。いずれも「隠さずに伝えたうえで採用された」という点が共通しています。

事例1)刑事事件で実名報道されたのち、36社目で内定

約10年勤めた有名企業で刑事事件を起こして逮捕され、全国ニュースで実名報道されたうえで懲戒解雇された男性(当時30歳)の体験談です(*⁵)。

懲戒解雇の事実を面接で正直に打ち明けながら応募を続け、30社以上の不採用を経て、36社目でようやく内定したそうです。無事に成長中のホワイト企業に正社員として採用されたと綴っています。

記事内では、懲戒解雇された方に向けて以下のようなメッセージが記載されています。

(前略)懲戒解雇は隠さずに正々堂々と打ち明けた上で、認めてくれる会社と出会えるまで頑張った方がいいと考えています。

人生やり直しラボ|【体験談】懲戒解雇になりました|30歳でクビになった実話

事例2)30代・高卒・資格なしで、21社目で内定

当時30代、高卒で特別なスキルや資格を持たない男性が、懲戒解雇を隠さず伝えたうえで再就職活動を行い、21社目の面接で内定を得た体験談です。

貯金が尽きる不安を抱えながら、ハローワークや無料の就職支援サービスだけを使って活動したと書かれています(*⁶)。

転職活動は本来ひとりで進めるものですが、転職エージェントを使ったことで相談相手ができ、それが大きな支えになったと語っています。

あつ
あつ

転職エージェントは数多くあるので、複数併用しながら自分に合うサイトを探してみるのがおすすめです。

事例3)採用担当者の側から見た「再就職は可能」との意見

Yahoo!知恵袋には「懲戒解雇歴があると再就職は不可能なのですか?」という質問に対し、大企業の面接責任者を名乗る人物が回答しているスレッドがあります(*⁷)。

※正直な対応が大切 懲戒解雇の事実を隠すのではなく、正直に伝えることが重要です。正直に伝えることで、企業も理解を示してくれる可能性はあります。

Yahoo!知恵袋

懲戒解雇歴があっても再就職は不可能ではなく、多くの人が成功しているとしています。

一方で、隠すのは難しいので正直に伝え、反省と再発防止をアピールすることが大切だとアドバイスしています。

誰でも自由に投稿できる場なので回答者の身元は確認できませんが、先の2つの体験談が当事者の視点だとすれば、こちらは採用する側の視点です。

懲戒解雇を受けた側、採用側の両方から『懲戒解雇されても再就職は不可能ではない』という声が出ていることは、心強い材料と言えるでしょう。

事例4)企業側の弁護士も「成功例は多い」と明言

企業側の立場で労働問題を扱う弁護士事務所の解説記事でも、懲戒解雇された後に転職・再就職に成功した人は多くいる、と記事内で明記しています(*⁸)。

また、懲戒解雇と転職活動について、以下のように紹介しています。

Q:懲戒解雇されたことはバレる?
A:結論、あなたの知らないところで、転職先に前職での懲戒解雇を知られる可能性は高いとはいえない。

理由として、以下の5つを挙げています。

・通常履歴書からは分からない
・離職票に記載があるが通常は転職先に提出しない
・雇用保険受給資格者証も通常は転職先に提出しない
・退職証明書の提出を求める企業は多くない
・前職調査を行う企業も多くはない

ただし、これはあくまで「自分から言わなければ勝手に伝わることは少ない」という意味です。

同記事は、採用面接で退職理由を聞かれた場合には正直に懲戒解雇が理由であると告げる必要がある、とも明記しています。

面接で問われたり書類の提出を求められた際は、素直に申告し誠実に対応しましょう。

懲戒解雇歴が再就職先に伝わる仕組みと「ばれる」ケース

懲戒解雇された事実が新しい職場に必ず伝わるのか、不安な方も多いでしょう。ここでは、どのような場合に懲戒解雇歴が再就職先に知られるのか、そのリスクや対策を解説します。

履歴書・面接・退職証明書で問われる

履歴書では「懲戒解雇」と明記する必要はありませんが、職歴や退職理由を記載する欄で説明を求められることはあります。

面接でも「退職理由」を問われることが一般的です。嘘の説明をすると後から発覚した際に経歴詐称とみなされ、採用取り消しや解雇につながるリスクがあります。

また、退職証明書の提出を求められた場合、「解雇」と記載されることは多いものの、「懲戒解雇」とまで書かれるかどうかは会社側の判断や退職者の請求内容によります。

退職証明書には「退職理由を限定して記入してほしい」と求めることも可能です。

リファレンスチェックと前職調査の実態

「リファレンスチェック」と「前職調査」は別物です。

リファレンスチェックは本人が指定した推薦者に話を聞くもので、退職理由まで明らかになるとは限りません。

前職調査は前職の会社そのものに問い合わせるため、懲戒解雇が伝わる可能性は高くなります。

マイナビの2024年3月の調査では、中途採用でリファレンスチェックを実施している企業は36.6%。大企業では半数以上でした(*⁹)。

前職調査についても、企業側の弁護士が実施企業は多くないとの見解を示しています(*⁸)。

うさまる
うさまる

中小企業だと、前職や経歴を調べない会社が大半なんだね。

懲戒解雇が「ばれる」主なパターンと対策

懲戒解雇が再就職先に伝わる主なパターンとしては、

・履歴書や面接で直接質問された場合に、正直に答える必要があるケース
・退職証明書や離職票、雇用保険受給資格者証など、離職理由が記載された書類の提出を求められた場合
・前職調査で問い合わせが行われた場合

などが挙げられます。

入社時に提出を求められることの多い「雇用保険被保険者証」には離職理由の記載はありません。離職理由が分かるのは離職票と雇用保険受給資格者証です。

一方、上記のような状況がなければ、自ら積極的に懲戒解雇であると申告する義務はありません。

万が一「なぜ前職を辞めたのか」と聞かれた場合は、事実を隠さずできる限り前向きな理由や反省、今後の意欲を伝えることが大切です。

懲戒解雇から再就職するための具体的な対策と心構え

再就職を目指す際には、どのような行動や準備が必要なのでしょうか。ここでは、実際に再就職活動を進めるうえで役立つポイントや注意点を説明します。

懲戒解雇の経緯を整理し、前向きに伝える

再就職活動においては、懲戒解雇となった経緯や背景を自分の中で整理しておくことが重要です。

面接で質問された際は「会社の規則に違反した事実を反省している」「今後は同じ過ちを繰り返さない」「新しい分野に挑戦したい」など、正直かつ前向きな姿勢を示すことで採用側の理解を得やすくなります。

過去の失敗を正直に語り、今後の成長意欲をアピールすることで、再チャレンジを応援してくれる企業もあるでしょう。また、嘘や隠ぺいは後々大きなリスクになるため、誠実な対応が基本です。

あつ
あつ

事例1・2はどちらも20〜30社以上の不採用を経験しています。懲戒解雇を受けている場合は特に、数十社に応募する覚悟は必要だと考えておいた方がよいでしょう。

資格取得・スキルアップで信頼回復を目指す

懲戒解雇の事実は消せませんが、資格取得やスキルアップに努めることで「信頼回復」「再スタートへの意欲」を示すことができます。

特に、業界でニーズの高い資格や検定を取得することで、懲戒解雇というマイナスな側面をカバーしたり、採用側の不安を軽減できる可能性があります。

また、ボランティア活動や地域貢献など、社会的な信用を積み重ねる行動も有効です。自分自身が変わりたいという姿勢を積極的にアピールしましょう。

ハローワークや転職エージェントを活用する

再就職活動は一人で進めるよりも、ハローワークや転職エージェントなど第三者機関のサポートを受けるのが効果的です。

ハローワークでは、懲戒解雇後でも求人情報の提供や職業相談、書類作成のアドバイスを受けることができます。

また、転職エージェントに事情を説明したうえでサポートを依頼すれば、あなたの経歴に合った求人を紹介してくれる場合があります。

うさまる
うさまる

ハローワークも転職エージェントも基本無料で使えるから、自分に合うサポートを見つけて積極的に利用するのがおすすめだよ。

あつ
あつ

事例2でも、転職の相談ができるサービスを使うのは凄く大切って言ってたわね。

よくある質問

懲戒解雇に関する不安や疑問点は多くの方が抱えています。ここでは、よくある質問をまとめました。

懲戒解雇は再就職不可能ですか?

懲戒解雇後でも再就職は可能です。懲戒解雇された方が就職できないという法律は今のところ存在しておりません。

また、前科のある方でさえ約2,000人が協力雇用主のもとで働いているというデータもあります(*⁴)。

ただし、再就職が難しくなることは事実であり、特に職種や年齢によっては厳しい状況となることもあります。ご自身の経験や反省を活かし、前向きな姿勢で活動することが大切です。

懲戒解雇は就職に影響しますか?

懲戒解雇は採用側からの印象に影響を与えることが多いです。特に、同じ業界や同じ職種の場合、過去のトラブルを懸念される可能性があります。

しかし、すべての企業が過去の経緯だけで判断するわけではありません。説明の仕方や今後の意欲次第で内定のチャンスを得ることもできます。

懲戒解雇は転職先にバレますか?

必ずしも全ての転職先に懲戒解雇の事実が伝わるわけではありません。履歴書や面接で直接問われたり、退職証明書の提出や前職調査が行われた場合に判明することが多いです。

特に、本人が調査に同意しない限り前職に問い合わせが行われることは少ないですが、嘘をつくことは避け、誠実に対応することが大切です。

懲戒解雇はクビと同じですか?

懲戒解雇とクビはイコールではありません。「クビ」は一般的に解雇全般を指しますが、懲戒解雇は解雇の中でも最も重い処分です。

会社都合退職や自己都合退職と比べて、会社のルール違反など個人への制裁的な要素が強いのが特徴です。

一身上の都合による自己都合退職や、会社都合の退職と比べて、懲戒解雇は退職金や失業給付などの面で不利益が生じやすい点が異なります。

懲戒解雇後の再就職で失敗しないためのポイント

懲戒解雇という不利な状況でも、再就職の道を諦める必要はありません。

一定規模以上の企業では約8社に1社が5年以内に懲戒解雇を行っているというデータもあるとおり(*²)、懲戒解雇されることは珍しいケースではありません。

大切なのは、過去の経緯を正直に受け止め、前向きに反省や改善点を伝えることにあります。

そして、資格取得やスキルアップなど成長への努力、ハローワークや転職エージェントの活用といった具体的な行動を積み重ねることです。

あつ
あつ

不安な気持ちを一人で抱え込まず、専門機関や身近な人のサポートも活用しながら、再スタートを切ってみてくださいね。

参考資料
福井県「職場のトラブルQ&A ~懲戒解雇の判断~」
労働政策研究・研修機構(JILPT)「従業員の採用と退職に関する実態調査」
法務省保護局「協力雇用主」
*⁴ 法務省「再犯防止推進白書」就労・住居の確保等関係
*⁵ 人生やり直しラボ(株式会社エヴァール運営)「【体験談】懲戒解雇になりました|30歳でクビになった実話」
*⁶ カイコの転職|懲戒解雇から再就職できた私が転職成功のコツを本気で解説します
*⁷ Yahoo!知恵袋「懲戒解雇歴があると再就職は不可能なのですか?」
*⁸ 咲くやこの花法律事務所「懲戒解雇されたら人生終了?転職・再就職できない?影響などを解説」

*⁹マイナビキャリアリサーチLab「2024年3月度 中途採用・転職活動の定点調査」

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